14: ◆oZf06d53Imn3[saga]
2014/10/28(火) 01:44:09.54 ID:a1iubFJpo
「ふあ……」
目を開けると、皆がウチを取り囲んでニコニコしている。
どうやら、いつの間にか、寝てしまったみたいやんな。それにしてもウチを取り囲んでにやにやと…………一体なんなん?
「なんか、寝てたらしいね。ごめんね、みんな」
「いいえ、いいものを見せてもらったわ」
とみんながにこにこ。いいものって、……寝顔のことを言っとるん?
「な、なんか、恥ずかしいやん。やめてー」
じゃれるように言ってみたが、予想以上に頬が熱くなっている気がする。いや、気のせいや。にしても恥ずかしい。……ツイてへん。
その時、はらりとモミジの葉っぱが目の前をかすめた。赤く染まった葉っぱはなにやら意味ありげにふわりと一回転。思わず視線がモミジに奪われる。
落下の動線を目で追うと、なんとモミジは、ウチの、胸に。
「うわわ、すごいにゃー、胸にモミジが、乗ったにゃ……なかなか真似できない芸当にゃ…………」
驚きの声だ。ニコっちのうめき声がした気がしたけどそれもきっと気のせいやね。
いや、えっと。結構、恥ずかしいなあ……。そんな胸ばっかみんといて。
「すごいねー希ちゃん。」
その時ッ
「はっ!!!…………これ、これだよ!」
――――――ことりに電撃奔る!!
「……胸に大きな……葉を模した……リボン……ブツブツ」
「あ、あの、ことり……?」
突然電撃が迸ったことりに面食らう海未ちゃんは怪訝な顔をしている。
「今度の衣装のアイディア……思いついたの!希ちゃんありがとう!」
と、お礼を言われてしまった。
複雑な気持ちやわ。
そう思っていると、モミジは風にふわっと舞い上がりどこかに消えていった。
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