36: ◆oZf06d53Imn3[saga]
2014/10/28(火) 15:49:44.65 ID:a1iubFJpo
「まあ、そういうことも有るわよ。ほら……私は丁度ティッシュ足りないなって思ってたから。」
結果はウチも惨敗。なんで一個もあたらんの……。こんなんおかしい。絶対おかしい。
「ぐぬぬぬぬ……」
ツイてない……な。
「ほら、落ち込まないの。元気出して、希」
ニコっちはそう慰めてくれるものの、くじ系は強いと自負しておきながらこの体たらく、一日微妙にツイてないことが続いたからか変にダメージが大きい。
「うぅぅ……いつかリベンジしてやる」
「それが、くじは今日までなのよ」
「そんなっ」
そんなとき、カランカランカランと大きな鐘の音が聞こえた。同時に子供の声。
どうやらウチらの後ろに並んでいた小さな子どもが特賞を取ったらしい。うわーとかひゃーみたいな歓声が聞こえてきた。
お使いでもしていたんやろか。小学生くらいの女の子が一人、誇らしげに商品を受け取っている。えっへんと胸をはるそのさまはなんとも微笑ましい光景やった。
ニコっちとウチは顔を見合わせる。
なんの変哲もない日常の一風景なのに、その光景を見ていたら色々どうでも良くなってしまった。
もう一つくじ引くの遅かったら当たってたのになーなんて言いながら、なぜかウチとニコっちは二人とも顔が自然に笑顔になっていた。
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