1: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:48:55.29 ID:Z9sL29R4o
「音無さん、起きてください!」
ゆさゆさと身体を揺さぶられて、目を覚ます。
いつもの事務所のいつもの机で……あっ!!
「あ、あずささん!?今何時ですか!?」
「えっと、13時ですね〜……もう休憩時間、終わりですよ?」
油断していた。お昼食べて眠くなったから仮眠を取ったら……。
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2: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:49:29.63 ID:Z9sL29R4o
「うう……、お、お仕事戻ります……」
その前に、先ずはコーヒーだ。
「コーヒー入れてきますけど、あずささんは何か飲まれますか?」
3: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:49:55.58 ID:Z9sL29R4o
給湯室に歩いていって、インスタントコーヒーを二人分と、あずささんにはお好みでお砂糖を入れられるようにしておきましょう。
お盆にコーヒーを乗せて、デスクに戻ると、あずささんが律子さんのデスクの資料に興味を示しているようだった。
「あずささん。はい、コーヒーです。お砂糖はお好みでどうぞ」
4: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:50:22.90 ID:Z9sL29R4o
「あ、いえ、怒ってるんじゃないんです、ただ、私も頑張ってるから褒めて欲しいな〜って……。あはは、何言ってるんでしょうね私」
「音無さんも、いつもお疲れ様です〜」
「えへへ、ありがとうございます」
5: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:50:55.74 ID:Z9sL29R4o
「家の事とか、しなくて大丈夫なんですか?」
「お休みの時に慌てないように、普段からこまめにやってるんですよ?」
うっ、耳が痛い。私はお休みの時にまとめてやっちゃう、と言うか、時間が無い……。
6: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:51:40.64 ID:Z9sL29R4o
思わず手を止めてあずささんの方に向いてしまう。
「って……あずささんに任せたら良くないですよね……」
アイドルに洗濯掃除を任せてしまうのは……ちょっと、良くないわよね……。
7: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:52:14.07 ID:Z9sL29R4o
「でも、音無さんと一緒に暮らせるなら、私も迷わず事務所に行けますね〜」
あっ、そう言う……。
「そ、そうですね……はぁ」
8: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:53:54.92 ID:Z9sL29R4o
「あらあら、怒らせちゃったかしら」
怒っては、いないんですけどね。まぁ、仕事の続きをしないとみんな困っちゃいますし、仕事に戻りましょう。
そこからあずささんと世間話を交えながら、およそ6時間。
9: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:54:31.43 ID:Z9sL29R4o
お二人が帰ってきて少し賑やかになってくるけど、私はもうお仕事終わりなのよね。
「じゃあ、私はお仕事終わったので今日は帰りますね、あ、そうだ。アイドルのみんなは直帰ですか?」
「ええ、アイドルの皆はもう帰しました。と言う訳で音無さん。良かったらご飯でも如何ですか?」
10: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:55:25.95 ID:Z9sL29R4o
「それに、プロデューサー殿……ご飯の前に、まだ仕事が終わってないんじゃないんですか?」
「うっ……ば、ばれたか……。」
どうやら、仕事を先延ばしにしたかったみたい。なんだ、そう言う事じゃないのね。と思っていたら。
11: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:55:55.23 ID:Z9sL29R4o
「わ、私まだ帰る支度出来てないですよ!」
「あ、それは、ごめんなさい……じゃあお待ちしてますね〜♪」
程なく、私の支度も終わってあずささんと連れ添って事務所を出る。
12: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:56:51.94 ID:Z9sL29R4o
お店に入ると、顔なじみの小川さんが奥の席に案内してくれた。
早速お酒を頼もう……!と思ったら、あずささんが制止してくる。
「今日はお酒はめっ、ですよ?」
13: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 18:58:13.88 ID:Z9sL29R4o
「今日は音無さんのお家に抜き打ちでお泊まりです♪」
「え?えええ!?」
「ダメでしょうか?」
14: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 19:03:57.16 ID:Z9sL29R4o
なんて考えてるといつの間にか目の前にご飯が来ていて、一旦考えるのを中断する。
今日は焼き魚定食。あずささんは煮魚だ。
居酒屋だから乾杯の音頭もちらほらと聞こえてくる中、私たちは晩ご飯を食べる。
15: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 19:04:48.47 ID:Z9sL29R4o
そんな偉大な焼き魚定食も私の胃袋の前には為す術もなく、ただ栄養となるべく破れていった。
「ふー、お腹いっぱいです」
「そうですね〜、それじゃあ、音無さんのお家に行きましょうか〜」
16: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 19:06:55.35 ID:Z9sL29R4o
そこから、電車に乗って、私の家の最寄り駅まで大体40分。
ずっと握った手はしっとりと汗ばむ。
駅から歩いておよそ10分。私の家に到着する。一人暮らしなので掃除は適当し放題。
17: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 19:07:25.13 ID:Z9sL29R4o
「改めて、お邪魔します〜」
「どうぞ〜」
「あれ、意外と綺麗にしてるじゃないですか〜」
18: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 19:07:59.63 ID:Z9sL29R4o
「一応、男の人を上げても恥ずかしくないようにしてるんですよ?ただ纏まった家事をする時間が無いだけなので」
「そ、そうだったんですね〜」
「……上げる人なんて居ませんけどね、どーせ」
19: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 19:08:29.73 ID:Z9sL29R4o
「そう言えばあずささん」
「はい?」
「着替えとかってありましたっけ?」
20: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 19:09:20.92 ID:Z9sL29R4o
まぁ、不思議と嫌な気分ではないんだけどね。
暫く二人で談笑をしていると、お風呂のお知らせ音が鳴る。お風呂が沸いたようだ。
「お先どうぞ、あずささん」
21: ◆RY6L0rQza2[saga]
2014/11/02(日) 19:09:49.59 ID:Z9sL29R4o
予想外のお誘いにビックリしてあずささんの方に向き直る。
「ダメですか?まだまだ話し足りないですし〜」
あ、な、なんだ。そう言う事か。そうよね、同性だからそうよね……。
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