過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
1- 20
161:名無しNIPPER[saga]
2015/02/01(日) 20:13:49.00 ID:pWickg4a0
 町へと戻るため、森の中を駆ける三人。
 先頭を行く戦士に対し、武道家が声を張り上げた。

武道家「待て戦士! ペースが速い! 僧侶がついてこれていないぞ!!」

戦士「む…」

 言われて戦士は後ろを振り返る。
 確かに僧侶と戦士の間は40m以上も距離が開いていた。
 武道家は戦士と僧侶のちょうど中間あたりに居る。僧侶を気にしながら走っていたのだろう。
 とはいえ、戦士も僧侶のことを全く気にしていなかったわけではない。一応、僧侶に合わせてペースを落としてはいた。
 ただ、戦士の想定以上に僧侶のペースが遅かったというだけだ。

僧侶「ご、ごめんなさい、遅れてしまって……」

武道家「戦士、気を付けろ。いくら精霊の祠を解放し、この辺りの魔物の力が弱まっているからといって、隊列が伸び切った所で僧侶に集中して襲撃されたらたまらんぞ」

戦士「…以後は気を付ける。しかし、僧侶。お前もペースが速いなら速いとさっさと申告するべきだ」

僧侶「ご、ごめんなさい……」

武道家(僧侶は俺達についていくのに必死でその余裕もなかったんだろうが……まったく)

 ふと、武道家は気づいた。

武道家(……そうか、勇者は……歩く速度までしっかり考えて調節していたのか)



 数時間後―――『第六の町』

武道家「やれやれ、何とか大過なく戻ってくることが出来たな」

僧侶「これからどうしましょうか?」

武道家「二人は宿の手配をしておいてくれ。俺は勇者を探してみる」

戦士「見つけた所でどうするというのだ、あんな奴のことを」

武道家「真意を問いただす。それだけだ」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/896.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice