7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/05(水) 20:16:22.65 ID:7XpzpOnTO
彼女に対して罪悪感が湧き上がっていた。
他人の誠実に、素直に返すことのできない自分の情けなさに苛立ちも覚えていた。
「じゃあ俺、まだ講義があるから」
僕は二人の間の気まずさと周囲の気まずさに耐えきれなくなって、適当な口実でベンチから立ち上がり彼女の下から立ち去った。
その次に彼女を見かけたのは彼女が男と二人でいるところだった。
この前、公園で平手打ちされていた男だった。
僕は何だか裏切られた気分になった。
別に僕は彼女と付き合っているわけでもないし、彼女に対して特別の好意を持っているつもりでもなかった。
それでも僕は不快な気持ちを抱えていた。
彼女は僕に気づいたようだったが、僕は気づかなかったふりを装ってその場を通り過ぎた。
今は彼女に対してまともな態度をとれるようには思えなかった。
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