過去ログ - 王子「安価とコンマでお嫁さんを探してみる」補佐娘「通算10スレ目」
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772: ◆3ZxXgUosIQ[saga]
2014/11/10(月) 19:05:42.85 ID:hz/LjZonO


 この星には――あなた達の住まう、この星には力がある。
 多様な生命を生み出し、育み、時に滅ぼし、時に恵みを与える。

 地球に芽生えた、知的生命体――人間。
 言語を介し、文化を作り、文明を発展させた人間。
 彼らは時に星の上にあることを忘れ、時に星に畏怖し、星を探究する。

 2XXX年――。
 とうとう、始まりの人間が星の恩恵を知り、その手に握る。
 『彼/彼女』は星の恩恵を『借り/操り』――『掴む/攫む』。

 星の力を『掴んだ/攫んだ』――『彼/彼女』は――始まりのグラスパー。

 『彼/彼女』の出現後、人々は星の恩恵を『借り/操り』ようと躍起になり、とうとうそれを『掴む/攫む』術を見つけ出す。


 増え続けるグラスパー。
 願いは拡散され、神秘は増大し、やがて星の許容を超える。

 始まりのグラスパーを断罪せよ――。
 星は告げて、グラスパーに命令を下す。

それきり、人為的な神秘を『掴む/攫む』者は出なくなった。

壊れた星に、新たなグラスパーが生まれる余地はない――。


                               ―――――そのはずだった。



 星の力を巡る、欲しの物語



「――ねえかあさん? どうしておほしさまは奇跡をあたえてくれるの?」

「あなたがいい子で、お星様もあなたのことをかわいがってくれるからよ」

「えへへ…じゃあいっぱい、いっぱい、いいこにするね」



 ――炎、熱、光。
 暗闇を引き裂く、無情の業火。

「憎いか? 殺したいか? ならばチカラを使って、そうしてみろ」

「聞いているぞ、他でもない貴様が最期のグラスパー。つまり、殺し合う関係にあるんだ」

「始祖のグラスパーを殺せと、母たるお星様からのお願いを受けているはずだ」

「遠慮する必要はない。早く、チカラを使って殺しにかかってこい」

「――始まりか、終わりが死んだ時、欲しの奇跡が再び世界に満ちる」






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