過去ログ - 京太郎「閉ざされた扉」
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33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/07(金) 17:56:47.37 ID:Ez/UEZyn0


それは死ぬことと同義だ

価値観を捨て、それに基づいたものを捨て

何もかもを振り切ってしまう生き方を生きているとは言わない

いや、それが人間の生き方だと彼女は思っていないだろう

だから、死んでいる

須賀京太郎はどうしようもなく“人間”として終わっていた


菫「……どっちなんだ」

京太郎「……?」

菫「お前、変わったんだろ!」

菫「“向こう側”から戻ってきたんだろ!」

菫「だったら、なんでっ……なんで……!」


彼女の叫びの意味は、理解しても

それを自身の考え方と同期させようとは思えなかった


京太郎「戻ってくるってのは、そういうことですよ」

京太郎「須賀京太郎は二度死んだ。いまここにいる俺は確かに須賀京太郎ですが」

京太郎「生まれ落ちた時の俺でも、“向こう側”に魅せられた俺でもない」

京太郎「全く、異なる人間なんです」


何故ならば、そうやって綺麗事を並べて

自分が正常だと定義している彼女もまた




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