過去ログ - 【Fate】汝れらの手で彼らの運命を定めよ【安価&コンマ】〜答えを得た紅茶編〜
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839: ◆nweFN9TPgR2f[saga]
2014/11/16(日) 17:46:47.63 ID:sIrqLoJro




切嗣から、私の元々の宝具がどうなっているのかという問いが掛かったのを気にそれは始まる。

世界が私に告げるのだ。お前はアーサー王なのだと。
修正力という蒼い色彩の絵の具は徐々に徐々に。私という自己存在を、赤から蒼へと染めてゆく。
―――エミヤはアーサー王なのだと。エミヤという者は消え行く運命でなくてはならないのだと。

絶え間なく襲う負荷電流。それは莫大な神秘を秘めた物を投影する時に奔る稲妻と同様だ。
自分から容赦なく、エミヤという者がエミヤであるべきなのに必要な物を削り取っていく。ザリザリ、ガリガリ、と。
羽蟲が脳内の中で自らの耳の近くで飛び回る様な不快感は、吐き気や頭痛、立ち眩みを私に訴えかける。


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そうだ。それでこそ正しい。甘美なる囁きは私の耳から入り込み、鼓膜を通して脳の記憶回路を書き換える。
私はアーチャーであり、セイバーであり。そして無銘の英雄とアーサーの能力を持つ、アーサーたるべき者で…

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