過去ログ - 後輩「先輩、やっぱりここにいたんですね」
1- 20
63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/10(月) 00:21:48.56 ID:XyWoQDJY0
後輩「私、物心がついてから、十歳くらいまで、ずっとお家にいました。それまでは学校にも行っていません。
   家からの出方もわからないほど、バカでしたから」

 あはは、と笑う少女の声に、表情に力なんてなかった。

 それ以上彼女を見ないために、男は再びベッドに後頭部を乗せて、天井を見つめる。

 眼鏡も外した。

 視界が酷くぼやけ、丸い蛍光灯が何十個にも分身しているかのように、男の目には映った。

 ただ耳だけは後輩に傾け続ける。

後輩「お家は小さなアパートです。六畳間一部屋の。お母さんが毎日、お昼にコンビニのおにぎりを二つくれたのは、五歳まででしたね」

 昼に二つ。

 逆に言えば、それ以外の食事はなかったのだろう。

 足りるわけがない。

 男も似た経験した事がある。

 いくら小さな部屋から出なくても、腹はいつでも減るのだ。

 しかも、一ヶ月、もしくは数週間の内、一定の期間だけだった男とは違い、後輩は毎日。

 どれだけの空腹だったか、男でも想像し難い。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
86Res/60.70 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice