38: ◆YEtLYl4h6fE5
2014/11/15(土) 22:50:53.60 ID:Kb4o2LtrO
No.18 >>35
「ん……ここは」
チラリと窓の外を見やる。そこには見慣れた神田明神の境内が広がっていた。
ここは神田明神だということがわかった。
しかし普段は入ることができない、入れる場所でも入ろうと思わない建物の中に居た。
これはどういうことだろうか。
とりあえず外に出てみようと扉へ向かった時、何者かが俺の肩を掴んだ。
「まだですよ!お父さん!」
「はえ?な、何がです?」
思わず間の抜けた声を出してしまった。
そんな俺の様子は気にも留めず、男は続けた。
「娘さんのお色直しまでもうちょっとかかりますから、ここでお待ちください」
それだけ言うと男はそそくさと何処かへ行ってしまった。お色直し?何のことだ?
その場で何が起こっているのか思案し続け5分ほど経つと、その扉は開いた。
中に居たのは白無垢姿の穂乃果だった。
「お待たせ、お父さん」
「あ、ああ……」
やっと全て理解した。今日は穂乃果の結婚式なのだ。
「どう、かな?」
「……似合ってるぞ、とても」
「えへへ、ありがとう」
泣くのは
「じゃあお父さん。そろそろ」
「ああ、行こうか」
父親としての仕事を終えてからだ。
俺は穂乃果に腕を差し出し、組み、そして歩き始めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「……」
ここ最近やたらと穂乃果に彼氏ができたり、嫁に行ったりする夢を見る。
もしや本当に……
「ひょうひはほ?おほーはん」
「口に物入れた喋るな」
「ふぁい」
いや、ないか。
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