過去ログ - 十神「愚民が…!」腐川「医者なら救ってみなさいよ、ドクターK!」ジェノ「カルテ.5ォ!」
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◆takaJZRsBc
[saga]
2015/03/29(日) 21:44:06.79 ID:QWvhm2/h0
K「全く、とんでもない闖入者だった……」
苗木「ですね……」ハァ
悪意はあるが己の信念に基づき動く十神とは全く違う。悪意は全くなく、単純に思想と
価値観の違いによる相容れない平行線な会話は、彼等の気力を大いに削いでくれた。
石丸「何で……!」ワナワナ…
苗木「あ、石丸君……」
K「…………」
石丸は既に泣いていた。それが悔し涙であろうことは、二人も察していた。
石丸「何で! 僕に何も言わせてくれなかったんですか?! 彼の考えは正すべきだったっ!!」
K「無駄だ。ああいった手合いを反省させるのは骨が折れるぞ」
石丸「でも、でも! 何故反論しなかったのですか!! 先生はお金のためなんかで動く人じゃない!
彼だっていい加減わかるべきなのにっ! わかっていないとおかしいはずなのにっ!!」
K「今は実習が先だ。もっと言うなら、俺達が最優先にしなければならないのは『脱出』だろう?」
石丸「それでもっ……!!」
K「今は小さな不和も起こしたくないんだ。だから敢えて言われっぱなしにした。みんなで
ここを脱出したら、その時は多少痛い目に遭わせてでも矯正してやればいい。違うか?」
石丸「そうかも、しれないですけど……けど……!」
苗木「石丸君、悔しいのはわかるけど……でも、あんなことを言われて一番悲しいのは先生じゃないかな」
石丸「…………」
苗木「僕達は僕達のやれることをしようよ。それが結果的に先生にとっても一番良い。そうですよね?」
K「そうだ。お前が俺の代わりに涙を流して怒ってくれた。……それだけで俺は十分なんだ」
K(まさか生徒の中にあんな悲しい人間性の者がいたというのは、俺にとってもショックだったが……)
思わぬアクシデントだったが彼等はここで止まるわけには行かない。余分に持ってきていた
タオルを渡して顔を拭かせる。だが石丸がポツリと呟いた言葉が、KAZUYAの耳に残って離れなかった。
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