過去ログ - 十神「愚民が…!」腐川「医者なら救ってみなさいよ、ドクターK!」ジェノ「カルテ.5ォ!」
1- 20
532: ◆takaJZRsBc[saga]
2015/03/29(日) 23:16:59.49 ID:QWvhm2/h0

K「創縁(傷口)をもっと合わせろ。ただ縫っただけでは皮膚はくっつかないぞ。
  今のままでは抜糸した時にそのまま傷が開いてしまう」

苗木「は、はい……」

K「なんなら既に縫った所もピンセットを使っていいから合わせるといい」


苗木は何とか最後まで縫えたのだが、結局及第点は貰えずKAZUYAが一から縫い直した。
そのスピードたるや、まさしく二人の倍以上は裕にある。その後、部位を少しずらして
もう一度傷を作り、石丸に縫わせた。今度は一応最後まで縫い上げることが出来た。


「疲れた……」


同時にへたりこむ弟子二人をやれやれと見下ろしながらも、KAZUYAは労うことを忘れない。


K「お疲れさん。まあ、初めてで身内を縫うのは精神的に厳しいかもしれんな」

石丸「……ですが、先生は五歳でお父さんを縫われたとか」

苗木「ブッ?! お父さんを五歳の時に?!」

K「同じように震えていたな。しかも、親父の場合は麻酔なしだったから尚更だ」

苗木(五歳でそれが出来るって……やっぱり先生は普通じゃないんだな……)


幼い時から徹底的に訓練を積んでいるから誤解しがちだが、やはりKAZUYAには
確かな才能があるのである。今更ながらそれを痛感する苗木だった。


K「さて、片付けをして引き上げるか」


そう言ってシャツを手に取る。先述した通り、最近のKAZUYAは包帯を隠すためにワイシャツを着ていた。

ちなみに、女子からはそちらの方が遥かに好評でありKAZUYAが内心で憤慨するという出来事が
あったのだが今はそれは割愛する。掴んだシャツをKAZUYAが着ようとした時、それは聞こえてきた。


「いい加減にしてくれないかしら……!」


――いつも冷静な彼女の、今までに聞いたこともない怒鳴り声だった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/658.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice