過去ログ - 【安価】影に光を当てますか？【狂乱】
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34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/17(月) 21:03:57.37 ID:hgWyAc6Io


「……糞が、駄目か」


金髪の青年はゆっくりと、踵を返しながら悪態を吐いていた。

その理由は彼の住む街、南側の繁華街を埋め尽くしている人間だ。

否、人間と呼ぶのは正しくない。

『深き者ども』という名の、異形の存在。

元は人間であり、休日であるこの日を過ごしていた普通の老若男女が突如として狂乱に包まれた末に人間の肉体をベースに孵化しま存在である。


彼は、それらと関わるのは危険だと知っていた。


同時に、異変に包まれつつある街から連れ出さなければとも考えていた。


彼にとって、見捨てられない者達を。


「…………南側は駄目だ、一度大通りまで戻るしかない」

「無事ならいいが……」


彼はそう言うと、来た道を引き返していった。



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