過去ログ - 「眠り姫 the sleeping be@uty」 -SS速報VIP

過去ログ - 「眠り姫 the sleeping be@uty」

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59: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:31:34.99 ID:EPorRZWH0

　螺旋階段を全て降り切り、今度は長い廊下が続いた。レンガ積みにより作られた長い廊下を歩きながら、春香の言葉は続く。

「星井美希は、一人の女の子だった。座学が嫌いで、アイドルなんか興味は無かったけど、自分に出来るならやってみようかな、と。
　――そういうだけの、怠惰な子だったけど、そこで一人の男性に出会った」

以下略

60: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:34:57.43 ID:EPorRZWH0

『眠り姫となる女』に記述してあった通り。二人は恋愛関係の縺れにより仲違いを起し――

「それから美希の暴走が始まった。

以下略

61: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:36:37.27 ID:EPorRZWH0

星井美希はここで、人々の戒めとなって眠り続ける。

死ぬ事も無く。生きる事も無く。

以下略

62: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:38:38.12 ID:EPorRZWH0

水瀬伊織は、とんでもない事実を聞いてしまったと考えていた。

星井美希。かつて765プロダクションを崩壊まで追い込んだ、伝説のアイドル。

以下略

63: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:41:22.80 ID:EPorRZWH0

少しだけ開かれたドアの隙間から、見てしまった。

律子が、物々しい注射器を持ち、試しに液体を少しだけ噴出させた。

以下略

64: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:42:29.06 ID:EPorRZWH0

「高槻やよいは、神通力こそ常人を超える量を持っていますが、その力を制御できていない。

　ならば、神通力をさらに増幅させることによって、半ば強引に能力として顕現させることが可能となればいい。
　彼女にとっても、これ以上無い解決方法なのですよ」

以下略

65: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:43:08.51 ID:EPorRZWH0

「ティーチ律子。

　例えば私が、星井美希を復活させ、その力を用いてやよいのアイドルとしての力を目覚めさせる事が出来れば。

以下略

66: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:45:04.19 ID:EPorRZWH0

既に夜は更けていた。我那覇響は一人で、ヴィジュアル能力を用いて擬似生物の顕現を練習していた。

犬の姿をした子はいぬ美。
猫の姿をした子はねこ吉。

以下略

67: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:46:52.79 ID:EPorRZWH0

水瀬伊織は走る。

全力で、螺旋階段へと向かい、そして螺旋階段を駆け下り、駆け下りた先の長い廊下を、その幼い両足で駆けた。

以下略

68: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/11/17(月) 01:47:55.46 ID:EPorRZWH0

――そこで、二つの光が、扉の奥に見えた。

灼色の光。伊織は目を開きながら、その光が何かを捉えた。

以下略

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