7: ◆jma3vRngk.Px[sage]
2014/11/20(木) 04:16:24.66 ID:SGK+dpDH0
電子式じゃない、押して、放すまでが一セットなチャイムを鳴らし終えて数十秒後、塀の奥、立てつけの悪さが耳に届く引き戸が開いた。
「はーい、どちらさま?」
扉を開けて出てきたのは、長い黒髪を後ろで縛った、気だるそうな立ち振る舞いのおねえさん(実年齢はともかく、俺は直感でおねえさんだ、と思った)だった。さっきまで寝ていたんだろうか、大きな欠伸を隠そうともしていない。
「あの、俺、昔この辺りに住んでたんですけど、あのレンガ造りの建物って、ここの家のものですか?」
てっきりあのおじさんが出てくると思っていた俺は、少し戸惑いながらも要塞を指差し、尋ねた。
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