過去ログ - 摩耶「あたしが手にする『自由』」提督「俺が与える『自由』」
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24: ◆vkHTV4M25U[sage saga]
2014/11/24(月) 03:39:27.91 ID:qEyfhWat0
朝、鎮守府近くの海

提督「四時の方向、敵影あり! 潜水艦数3! 陣形を単縦陣から単横陣へ!」

提督「暁遅れてるぞ! 足並みを乱すな!」

暁「は、はい!」

提督「電! 気を抜くなっ! 魚雷の餌食になりたいか!」

電「はわわ!」

提督「よし! そのまま陣形を維持! 雷撃準備! 早くしろ! 後三秒は短縮できるぞ!」

提督「五秒後に攻撃開始!」

提督「2……1……撃て!」

バシュ、バシュ!

提督「旗艦、報告せよ!」

吹雪「報告します! 敵潜水艦全機撃破確認! 味方の損害軽微! 追って指示を願います!」

提督「進撃やめ! 艦隊は速やかに帰還せよ! 警戒を怠るなよ!」

>暁ィ! ほっとするな! 何度言えば分かる!

>す、すいません!

摩耶「……」

蒼龍「退屈そうね」

摩耶「まーな。暇だからガキどもの訓練を見てた」

蒼龍「確か駆逐艦隊の想定演習だったわよね? で、訓練はどんな感じだった?」

摩耶「てんで駄目だ。無駄が多すぎる。あれじゃ、ちょいと強い敵に出くわしたら全員戦死だろうな。吹雪の動きはそこそこだが、他のやつらが足を引っ張ってる」

蒼龍「て、手厳しいわね……」

摩耶「事実じゃねえか。提督の指示がなくても動けるところがいくつもあった。動きも遅い。注意も所々散漫。お世辞でも出来てるとは言えねえさ」

蒼龍「あの娘達はまだ配属されて一ヶ月たたないんだし、吹雪ちゃん以外は実戦経験も浅い。しょうがない部分もあるわよ」

摩耶「まあ、一ヶ月にしちゃよくやれてる方だとは思うけどな。ただ、まだまだあいつらに背中を任せる気にはならねえな」

蒼龍「そんなキツいことばかり言うから駆逐艦の娘達から怖がられるのよ」

摩耶「……けっ」ムス

蒼龍(案外気にしてたのね……)

摩耶「別にいいよ、どう思われても。嫌われるのは慣れてっから」

蒼龍「あはは……」苦笑い

蒼龍(嫌われてはないんだけどね……。どっちかと言うと畏敬の念を持たれてるって感じかしら。暁ちゃんと電ちゃんは純粋に怖がってるけど)

摩耶「にしても、吹雪のやつは中々やるようになったな」

蒼龍「あら? 吹雪ちゃんは褒めるのね」

摩耶「まあな。配属のときと比べたらかなり良くなってきてる。さっきの訓練もあえて周りと足並みを合わせてるところがあった。砲撃や雷撃もスムーズに行っていたし、着実に練度が上がってる感じだ」

蒼龍「吹雪ちゃんは努力家ですものね。提督の秘書で忙しいはずなのに、休日は資料室で戦術書を読んでいたり、自主航海訓練をしたり、よくやるわよ」

摩耶「あいつは中央志望だからな」

蒼龍「吹雪ちゃんのお父様は総司令官だったわよね。将来お父様の元で働きたいって話してくれたことがあったわ。中央への配属条件が地方の鎮守府で優秀な成績を残すことだから、他の子達より頑張るんでしょうね。……ちょっと根を詰め過ぎて心配になるけど」

摩耶「ああ。あいつもあたしや提督みたいにもう少し融通利かせればいいのによ」

蒼龍「あなたや提督は、もう少しサボりを自重すべきだと思うけどね……。それにしても、吹雪ちゃんはどうしてここに配属されたのかしら? しかも初期艦なのよね?」

摩耶「吹雪の親父と提督が師弟関係だからじゃねえか? 自分の弟子なら信頼できるし、総司令官の娘だとどうしても贔屓目で見られるから、艦娘を生まれや艦種で差別しない『心優しい』提督が選ばれたんだろうよ」

蒼龍「なるほど、一理あるわ」

蒼龍(提督について、随分皮肉っぽく言うわね……)


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