過去ログ - 勇者の娘「お父様の仇を討ちます」
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132: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/12/02(火) 17:04:29.60 ID:4wPycDZ60
王「勇者よ――」
令嬢「!」
兵士達が道を開け、国王がやってきた。
私はすぐに暗黒騎士から離れた。
王「よくぞやってくれた。お主は魔王を討った、人々の希望――正に勇者だ」
令嬢「…はい」
王「しかし…」
王は視線を、私の側にいる暗黒騎士に移す。一部始終見ていたのだろう、訝しげな目で彼を見た。
王「勇者よ、その男は一体…。人間から魔族に転生した者の特徴があるが…」
令嬢「…」
何と言えばいいのだろう。元魔王軍の幹部?魔王軍の裏切り者?魔王城での夫?――どうしよう、説明するとややこしい。
暗黒騎士「おい…俺から説明しても信用されないだろうから、何とか言ってくれ」
暗黒騎士が困ったように私をせっつくが、私は言葉を詰まらせる。
そんな様子を見て、王はますます訝しげな顔になった。
王「まぁ、いい」
いいのか。
王「ところで、王子との婚姻だが――」
令嬢「―――!!」
王「良ければ明日にでもだな…」
令嬢「…申し訳ありません、王様」
王「何?」
私は王に一礼すると、暗黒騎士にくるっと向き直った。そして。
令嬢「暗黒騎士…逃げますよ!」
暗黒騎士「え…はっ!?」
私は困惑する暗黒騎士の手を取り、そこから走り去る。
王は勿論、兵士達もざわついた。
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