過去ログ - 提督「人ではないことに変わりはない」
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62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/23(日) 23:47:47.14 ID:C9YXUWKEO


凛とした姿容を頑なに崩さない加賀が激しく悩乱している。

泣き叫ぶことこそしないものの、彼女はいつしか無言の涙を流し彼の胸に冷たい染みをつくっていた。

その醸し出す強者の威厳から感じる偉容とは逆に、加賀の身長は然程大きくない。

彼が軍人であり男性であることを差し引いても、頭が彼の胸板にやっと届く程度である。

嗚咽によって僅かに震える頭を掻き抱くと、加賀らしい普段通りの爽やかな柑橘系の香り。

それは普段ならば彼の荒んだ精神を落ち着かせてくれるものだったが、

今は逆にざわざわと風が吹き込むような効果ばかりを齎してくる。

気付けば無意識に彼女の身体に腕を回していた彼は、

彼自身も加賀によって固く離すまいとするかのように抱きしめられていたことに気付いた。




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