過去ログ - 提督「人ではないことに変わりはない」
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90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/29(土) 14:04:19.37 ID:Kf+YPiDLO

包み、包まれたこのときはいつも思う。

忠犬と呼ばれ、時に薄汚れた走狗と蔑まれる彼女。

ある種、度を越した忠実さは彼女の資質もさることながら強迫観念なのではないのだろうか、と。

一途に信ずることを続ける自分がいればこそ、自分は裏切られないのだと。

言ってしまえば彼女は自らを見る他人の視線に拠って振る舞っているのではないだろうか、と。

ヒトは多かれ少なかれ他者の存在で自らの一部を形成する。

しかし、それもボーダーを過ぎてしまえばただの人形である。

究極的には彼も、彼女も、仲間たちもその存在には介在できない。

それはとても恐ろしいことだ。

しかし、それを彼女にぶつけることは彼にはできなかった。

それが事実であったときになすすべなく崩壊する関係であったのだと、

事実としてそれが確定してしまうのがとても恐ろしい。

であるからこそ彼はいつも誤魔化してしまうのだ。

その場で最も効果的で唯一の意味をもって。



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