19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/12/09(火) 14:37:09.81 ID:XiPfFD8L0
【本日は閉店しました】
青年「やーっと終わったっすね……」
男「まかない作っとくから、早く皿洗っとけよー」
青年「うっす」
女(店長! もう出来たんですか!)
男(もうちょい休ませてからだな。そっちは?)
女(だいたい仕上がりました!)
青年「終わったっす……あれ、電気付けてないんすか?」
女「青年くん!!」
パッ
青年「!?」
青年「ど、どうしたんだ、このご馳走……」
女「はい、今日は何の日でしょうか?」
青年「? ……あっ、俺の誕生日……」
女「そうだよー! はい、プレゼント!」
青年「おもっ! これ、包丁……?」
女「うん、全部同じ包丁で作業してるから、柳刃包丁もあった方が良いかなって」
青年「あ、ありがとう……大切にする」
青年「うわあ、すげえ良い匂いする……誰が作ったんだ?」
女「ほとんど私だよ? 店長は……」
男「おう、とりあえず席に付け」
青年「こ、この香りは……」
男「飯屋「雨上がり」渾身の一品…… ロ ー ス ト ビ ー フ だあぁぁ!!」
女「わあー、すごい香りですね!」
男「肉汁・醤油・赤ワイン・おろし玉ねぎで作ったグレイビーソースを添えてある! さぁいただこうか!」
青年「い、いただきます……?」スッ
青年「――!!」
青年(しっとりとした肉をかみしめるごとに、赤身の旨みと脂じゃない本来の肉汁が溢れて!)
青年(それにグレイビーソースのコクが添えられて、さらに強烈な肉の旨みが!!)
青年「うっめえええぇぇ!!」
男「そうだろうそうだろう、お、女のドリアもうまいな」
女「また腕を上げたでしょ?」フフン
青年「……なんか、ほんとにありがとうございます。旦那に拾われてこの店に入って、俺……」
男「あ、何かしんみりしてるけどまだプレゼント渡してないよね?」
青年「え? このローストビーフじゃ……?」
男「ほら、予定表……そしてこいつだ」スチャッ
青年(クリスマスの日、俺と女さんが休み、で……)
男「遊園地のチケットだ!! 二人で行って来い」ニヤ
青年「え、ちょっ、店どうするんすか!!」
男「細かい事は良いんだよ! ほら、まだまだ飯はあるぜ! とりあえず食べようじゃないか!」
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