過去ログ - 男「いらっしゃいませー」
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44:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 15:00:17.30 ID:cqx+9C7+0
ガヤガヤ カランカラーン ワイワイ

男「いらっしゃいませー、はい、少々お待ちを、会計540円になります……」シュバババッ

男「カツ丼、味噌汁になります……こちらは筑前煮に鯖の味噌煮ですね」コトトッ サッ

男(おそらくこれが今日最後のピーク……しかしクリスマスだってのに多いな)

男(夜にカップルでこんな店に来ようとは思わないだろうし、後ちょっとだ!)


男「やっとアイドルタイムか……疲れた……」

男(今日は珍しく快晴だな。あいつら今頃仲良くしてるかね)

男(快晴……やっぱ、どう考えてもあの子供の言ってた事は……)

男「……あ、もう午後からの開店時間か」ガタッ


【今日のおすすめ うどん】

カランカラーン

男「いらっしゃいませー、お好きな席へどうぞ」

旅人「……」ストン

男(カウンターに座るのか、静かな人だからテーブルかと思ってたぜ)

旅人「……うどん、一つ下さい」

男「あい、少々お待ちを」サッ

旅人(……良い匂いだ)クン

男「お待たせしました」コト

旅人「いただきます……」ズルッ

旅人(出汁が良い風味だ。喉に染みわたる温かさ……添えられてるのはかまぼこ、葱、柚子の皮か)ゴクゴク

旅人「……うまい。身体が温まる」

男「そりゃどうも。お客さんはどうしてこの町へ? 詩人さんでしたっけ」

旅人「……この町の雨は、人の欲を洗い流してくれる」

旅人「しばらくは、この町の宿でのんびり過ごそうと思う」

男「そうですか……」

旅人「この町の文献を調べてみた。こんなに雨が降る理由は、雨の神様に守られているから、と」

男「らしいですね、まるで一年中梅雨みたいな天候ですし……よくその話は聞きます」

旅人「あの神社に、龍の石像があって、その口から水が出てるけど……調べた所、あれに水道は通っていない」

男「え、つまり」

旅人「自然に龍の口から水が出ている――龍は川の化身らしい」

男「……」

旅人「この町を守っているのは川の神様……と考えるのが妥当」

男(急にぺらぺら喋り始めたな)

男「……実は、先日、店を閉めた後にお参りに行ったんですが、水色のくたびれた衣を着た少年に会いまして」

旅人「ほう!!」ガタ

男(すげぇ喰いつき……)「神様への願いを言え、と言われたので、今日は快晴にしてくれと言いました」

男「すると、ただ暗闇に紛れただけかもしれませんが……目の前から消えたんですよ」

旅人「へぇ……また興味深い事が増えた。ごちそうさま」チャリン カランカラーン

男「――神様、ねぇ……妙な体験もあるもんだ」


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