過去ログ - ハルヒ「BLって素晴らしいわね」
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55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 20:02:50.44 ID:QGKEYDT0O

「だって大勢で押しかけたら迷惑じゃない。お見舞いはごく少人数で速やかに、が
  社会一般のマナーでしょ」

 お前の口からよもや社会一般などという言葉が出ようとはな。常識とか通念とかいう概念は丸めて唾吐いて公園の池鯉の餌にでもするタイプだと思っていたが。

 「じゃあ団長のお前が代表で行くべきなんじゃないのか?」
 「ホントはそうしたいところなんだけど、団長とはいえあたしも女子だし。いきなり女の子が家に訪ねてくるのって困るものだって聞いたわ。いかにも気を使いそうな感じだしね、古泉君」

 だからどうしてそういうピンポイントで気聡いんだ。
 気を使うなら今の俺の心境を読んでくれよ。泣きそうだぞ。はっきり言って。
 ちら、と窓際の隅で置物化して一連のやりとりを右から左へ流している長門を見遣る。
 長門なら俺の気持ちを察して助け舟を出してくれないものか、と期待したが、当の長門様は本のページを見るのと同じ目で俺を一瞥したあと、また通常の本をめくる作業に戻った。やっぱ無理か…。

 「いや実は俺このあと急用が」
 「見え透いたウソついたって無駄よ。何よ!同じ団の仲間のよしみじゃないの。見舞いくらい命令されなくても行くのが筋ってものじゃない!」

 つかつか歩み寄り、俺のネクタイを握りしめハルヒががなり始める。
 こうなったらこちらが白旗上げるまで黙らないのは、残念なことに身に染みてるんだ。


 「…わかったよ。行けばいいんだろ」


 お見舞いの一連の流れと古泉の様子をレポート用紙四枚にまとめてくるというボーナスミッションまで背負って、俺が漸く校門を出たのは午後6時を廻った頃だった。



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