過去ログ - ハルヒ「BLって素晴らしいわね」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:01:50.67 ID:tgtZELLQO
 ニコニコ無害そうな笑顔が机を迂回して近づいてくる。
 何故かは分からないが、これ以上奴を半径ニメートル圏内に入れてはいけないとどこかから警告が聞こえる。俺はエマージェンシーに従って全力で威嚇したが、古泉はどこ吹く風のようだ。あっという間に距離を詰めてくる。
 団長の三角錐のある机の方に足を踏み出してすぐ、しまった、ドアの方に逃げるべきだったと後悔したのは、古泉が悠然とした態度で扉の錠を下ろすのを見たからだ。何で鍵なんかかけるんだ。知りたいが知りたくない。というか何なんだこの状況は!
 つい10分前にはのん気にだらけつつオセロに興じていたというのに、この数分の間に俺は古泉に友情の存在を否定され、かつ不意打ちでキスされ揚げ句狭い部室の中で狩人から逃げ回るウサギの如く角に追い詰められている。誰が見てもちょっと、いやかなり泣きたい状態じゃないか?

 「冗談はもうよせ」

 我ながら常套句しか思い浮かばない。
 古泉はちょっと考えるジェスチャーをしながら、

 「冗談…でキスは、いくら僕でもちょっと出来ないですね」

 だろうな。まして俺は男だからな。
 だからこそ冗談でないならなおさらお前の意図するところが理解できん。というかしたくない。そこまで俺の脳みそは柔軟には出来ていない。この状況の理由を可能な限りわかりやすく説明してもらえないか?まさか実は超能力者な上特殊な趣味・性癖の世界の住人でしたなんて言い出すんじゃないだろうな。

 「ふふ…残念ながら、超能力を除けば僕は至ってノーマルで普遍的な性質だと自負してます。まあ、敢えて言うなら……あなたの所為ですね」

 何が俺のせいなんだよ!
 叫ぶ前に右腕を古泉の掌が掴んできて息を飲んだ。
 そのまま叩きつけられるように窓に背中を押し付けられる。したたかに打った肩が痛んだ。何て力だ。その細っこい肢体のどこにそんな馬鹿力を隠してやがるんだと詰め寄りたくなるほどだ。俺より若干縦に長いのは甘んじて認めるが。
 上背で勝る古泉の笑顔で見下ろされ気味の視線に、8センチの差を改めて思い知る。

 「…っ、離せ」
 「そのお申し出は却下させて頂きます」


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