過去ログ - ハルヒ「BLって素晴らしいわね」
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72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 20:18:45.33 ID:QGKEYDT0O
そして放課後。
頼むから古泉とふたりっきりという事態にだけはなりませんように、と八百万の神に祈る思いで扉をノックして開けると、中には長門ひとりだ。
「なんだ。長門、お前だけか」
いくらかほっとしつつ、鞄を長机に置く。
ハルヒは帰りのホームルームが終了するなり一番に教室を飛び出して行ったが、まだ来ていないらしい。朝比奈さんもまだのようで、ユニフォームのメイド服が慎ましくハンガーに下げられたままだ。
自分で茶を入れようかどうしようか悩みつつパイプ椅子に腰を下ろすと、ぱたん、と渇いた音を立てて、終了時刻でもないのに長門がハードカバーを閉じた。
俺がそちらへ視線をやると、立ち上がり俺の方へ歩み寄ってくる。
「ん?…どうした?」
「…………」
小動物のように丸くて硬質な瞳が、どこか物言いたげにじっと俺を見下ろす。
何事か紡ごうと長門の唇が動いた次の瞬間、
「いったいどーなってんのよッ!!!!」
計測して百ホンを超えていたとしても驚かないほどの大音量と共に、
部室のドアが蹴破られた。
「すすす、涼宮さん、お、落ち着いてくださ…」
「これが落ち着いていられるかっていうのよ!!」
「ひぇッ…」
ハルヒに腕を掴まれ引きずられるようにして、朝比奈さんも登場する。
だんだんと床を貫通させそうな足音を立て、乱暴に室内へ入ってくるハルヒに右へ左へ振り回されて、まるで荷物扱いだ。
凄まじいの剣幕のハルヒの恫喝に、可哀相に恐怖の余り眦に涙が浮かんでいる。
「おい…ハルヒ、今度はなんだ」
怒鳴りたいならまず朝比奈さんを離してやれよ。
今にも気絶しそうな勢いで怖がってるぞ。
般若面のような形相で、ハルヒが俺を睨み付ける。
「どうもこうもないわよ!!何なのよ、あの九組の担任!適当なことばっかり言って!SOS団団長のあたしを差し置いてそんなこと、有り得ないに決まってるのに!!」
だから何があったって言うんだ。
九組担任がお前に何をしたのかは知らんが、まさかその剣幕で担任を昏倒させてきたんじゃないだろうな。
俺が思いっきり苦渋の表情を作ってため息をつくと、
ハルヒは長机に乱暴に掌をたたきつけ言った。
「古泉君が、今週付で転校するって言うのよ!!」
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