111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/30(日) 00:34:31.98 ID:FOJIl/Lf0
通されたリビングにはコタツ机が一つ置いてあるだけで他には何もない。なんと、カーテンすらかかっていない。十畳くらいのフローリングにはカーペットも敷かれず茶色の木目をさらしていた。
「座ってて」
台所へ引っ込む間際にそう言い残し、俺はへっぴり腰でテーブルの際にあぐらをかいた。
年頃の少女が年頃の少年を家人のいない家に連れ込む理由を頭の中に巡らせていると、長門が盆に急須と湯飲みを載せてカラクリ人形のような動きでテーブルに置き、制服のまま俺の向かいにちょこんと座った。
沈黙。
思い出したように長門は急須の中身を湯飲みに注いで俺の前に置いた。
「飲んで」
飲むけどさ。
「おいしい?」
「ああ……」
飲み干した湯飲みを置くと同時に長門は再び茶褐色の液体で湯飲みを満たした。しょうがなしにそれを飲んで、飲み終えるとすかさず三杯目が。ついに急須が空になり、長門がおかわりを用意しようと腰を上げかけるのを、やっとのことで俺は止めた。
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