過去ログ - モバP「彼女たちの屈折」
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23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/29(土) 11:58:43.91 ID:L4/wSLr5o

「やっと自分から出てきてくれたか。嬉しいぞ、森久保」

森久保は机に頭をぶつけました。
あまり勢い良くぶつけて、目の前にちらちら星が散って、プロデューサーさんの顔に重なりました。
頭までジンジンしてしまいます……。

「さぁ、森久保。レッスンだ。今日は新しいコトを教えてあげよう」
「む、むーりぃ……です……」

耳から頭に絡みつく声。手を握られて、森久保の手汗がバレちゃってます……。

「楽しみだろう?」
「ぷ、プロデューサーさん……」

森久保は、訳もわからないのに、
ただ、プロデューサーさんがとても楽しそうに笑うものだから、
首を縦に振ってしまいます。

「森久保。本当に楽しみかな?」

プロデューサーさんは、森久保が声に出すまで、じっと森久保の手を握っていました。
また、森久保のどこかが、おかしくされてしまったんです。
だって、楽しみかどうかも考えられないぐらいドキドキしてるのに、
勝手に首が頷くんです。勝手に喉がしゃべるんです。

こうしてプロデューサーさんに変えられてしまったことが、一つ一つ積み重なって、
森久保のなかから離れなくなるんですけど……これが、プロデュース、なんでしょうか……?

そうだとしたら、森久保は……。


(おしまい)


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