過去ログ - 一ノ瀬志希「キミに惚れ薬を試してみたい」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/30(日) 22:12:30.55 ID:Z4pkIzXCo
プロデューサーは相変わらずわかりやすかった。
妙な呼吸で言葉を途切れさせて、視線が落ち着かなくなって、動揺してるの丸わかり。
えへ、その反応、あたしを意識してるって白状してるようなもんだよ♪

「被験者は、どっちでもいい。キミが引き受けてくれるなら、お願いしたいけど。
 キミがイヤなら、あたしが自分に使うよ。あたしは、どっちだって構わないから」

何だ、プロデューサーったらいきなり黙っちゃって。
平静ぶるなら、仕事のときみたいに、小粋な切り返しであたしを笑わせてみなよ。

「このクスリの効能を、一言で説明するならねー、こう……ムラムラ〜っと来ちゃいまーす♪
 プリミティブな欲求ほど、煽るのも満たすのも簡単・確実だからねー♪
 ま、こんな単純な効果だから、元となる好意が芽生えてないと、効かないんだけどさ」

惚れ薬入りのスプレーを指でくるくる回してると、
まるで自分が本当のアルケミストになった気分。
プロデューサーとあたしの運命も、この手でくるくる回ってるのかな。

「だから、このクスリは二人っきりじゃないと、コワくて使えないんだよ。
 予定では、キミをあたしのラボにご招待して実験しようかなーって思ってたんだけど……。
 実験が楽しみすぎて、いつも持ち歩いてたら、思いがけないチャンス到来! だったから、つい、ね♪」

プロデューサーの視線はあたしにクギ付け。
息を切らして、失踪中のあたしを探し回ってる時みたい。

「ねー、もしキミが実験に協力してくれたとしたら……キミは、どうなっちゃうの?
 あまーいお菓子のニオイで誘い込んだ魔女みたいに、パックリといっちゃうのかなー♪」

あたしたちがシンデレラなら、プロデューサーは魔法をかける魔女役。

ってのは、ちょっと安直かな?


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