過去ログ - ウェイター「俺は勇者じゃないんだけども」 女兵士「貴様は勇者だよ」
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488: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2016/03/12(土) 04:06:41.85 ID:eZNs88Wg0
長「や、やめ…ひゃ!」

開けた扉の向こう側には、長の後ろから楽しそうにその長い耳をいじくりまわしている女貴族の姿があった。その光景を見た二人は、先ほどの重苦しい空気が吹き飛び、ただ理解できない状態で少しだけそれを見る。

ウェイター「な、何されてるんですか?」

女貴族「あら、せっかく魔族の方に会えましたから、スキンシップですわ」

顔を真っ赤にしてうつむいている美しいエルフと、そして楽しそうに微笑んでいる女貴族の光景は、ちょっとした絵のようだ。しかし、残念ながら目の前にあるのは実際に起きている現実だ。

ウェイター「スキンシップって…。長、大丈夫か。お、おい」

長「うぅ…」

女貴族から逃げるように、ウェイターの後ろに長は回り込む。女貴族はそれを気にする訳ではなく、嫌われてしまいましたわねと、のんきに言ってのけた。更に。

女貴族「それで、お父様は見つかりましたかしら?」

きっちりと、現実に戻すようなことを言う時でさえ、彼女はとても楽しげだった。


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