過去ログ - 【小ネタ版】幻想にのたうち給う【幻想入り】
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11: ◆eohhG1Orlc[saga]
2014/12/04(木) 02:35:48.68 ID:G2ivB1fDo

「耽美な感覚でしょう。私に酔いしれる感覚は、如何かしら」

「……」

「我が可愛い臣下。私の為に尽くす配下。この紅魔館の伯爵と呼ばれるならば、やはり私の傍に居て然るべき」

 私を構築する歯車が、歪な音を立てる。

 お嬢様の言葉を聞く度に、私の中で何かが狂っていく。

「ねぇ、安藤。本当に私の物になりなさい。私は貴方が欲しいの。欲しくて、欲しくて堪らないから」

 この方は、目の前に居る少女は何を言っているのだと思った。

 私はフランの物だ。私の最愛の汝はフランドール・スカーレットである。

「……お戯れを」

「あら、まだそんなことが言える元気があったのね。 ……ふふ、流石はベルゼバブの器だった者と言うべきかしら」

 静かに、ゆっくりと舌を縺れさせない様に言えば、お嬢様はクスクスと笑って見せる。

 その一つ一つの仕草が妖艶に感じて、また私の中にある何かにひびが入る。

 ピシリ、ギギ、と歪な音を立てて。



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