108: ◆FLVUV.9phY[saga]
2014/12/06(土) 21:22:50.72 ID:rQSpFBW+o
マミへと水晶球の連撃が降り注ぎ、地を抉る。
事もなげに後ろに飛び退き躱してしまう。
「ちゃあんと、忘れてないのよ?」
不敵に笑い、体を振り子のように正面へと倒し、
そこから右足を大きく踏み込み一気に速力を得てマミが織莉子への距離を縮めにかかる。
「させるかっ!」
地面にしゃがみ込む体制で着地したキリカはその体制から足のバネを最大限に発揮して跳び上がり駆け出してマミの正面へと割り込みをかける。
が、マミの手元にあるのは長柄のマスケット銃ではなく、射程ゼロの鉄鋼線のような超硬度のリボンの糸だった。
「しまっ、」
勢いが付きすぎて細かな運動性を失っているキリカに対して、第三行動までを織り込んで行動しているマミ。
彼女にとって今のキリカの首に糸を掛けるのはあまりにも容易いことだった。
ノーウェイトでマミの腕が動く。
捕まった、という感想と死への恐怖がキリカの魂を侵食するが、不自然に体がはね返り危うく舌を噛みそうになる。
一手遅れて追いついたほむらがキリカの首根っこを?まえて引き寄せて、織莉子のほうへとその体を投げ飛ばす。
だけれど、マミにとってここまでが織り込み済みだった。
右腕でキリカを後方へと投げ飛ばせば当然のように左腕は前へと投げ出される。
ほむらの左腕には、彼女の生命線たる時計型の盾と、それからソウルジェム。
「――――――――――ッッ!!!」
突然の出来事にほむらの声帯は正しく機能することが出来ず、声にならない叫びが上がる。
反動を回転によってエネルギーへと転化したマミの鋭い後ろ回し蹴りがほむらの正中線へと突き刺さり、
左肘から先を切断されたほむらの体がくの字に折れ曲がり、数十メートル先へと吹き飛ばされる。
ボトリッ、と地面に切断面をさらした左腕だけが落下した。
「チェックメイト、よね?」
「まさか、諦めるわけない、だろ?」
キリカとマミの視線が交錯し、両者が再び格闘戦へともつれ込む。
だが、戦いの流れは明らかにマミの側へと傾いてしまっていた。
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