過去ログ - ほむら「向日葵と傷」
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32: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:07:29.51 ID:x2ueaAjJo

 小さく、本当に小さく少女は呟く。
 巨大な砲から射出された弾頭は、恙なく魔女へと到達し、その体を完膚なきまでに、破壊し尽す。

 魔女の口から、にゅるりと『本体』が姿を現した。
 それは、蜜柑色の少女へと迷いなく食いつき、頭を食い破らんと牙を剥く。

「ふふ、そんな単純な罠《トラップ》に気づかないわけがないでしょう?」

 微笑みを浮かべたままの少女は襲いくる黒い蛇腹に問いかける。
 そして互いの視線が交錯したその瞬間、魔女の体が賽の目状に切り裂かれ、崩れ落ちる。

 少女が魔女に対して何を施したのか。それは非常に簡素で簡潔だ。
 魔女を視認不能の極細のリボンで囲った。感覚としては鉄鋼線で出来た視えない籠を被せたといったところだろう。

 ただし、用いられたリボンの硬度はあまりにも突出していた。
 目視できないほどの圧倒的な細やかさと、突き破ることの叶わない強靭さ。

 最早それは不可視の刃とさえ表現されうる代物だった。

「ピアノ線に気づかないなんて、トンデモナイお間抜けさんね」

 クスクスと笑いながら少女は穢れと魂の種を掴み上げる。

「あぁ、もう疲れちゃったわ。家に帰ったらゆっくりと紅茶でもいただくことにしましょう。それがステキよね」



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