過去ログ - ほむら「向日葵と傷」
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62: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:49:42.31 ID:x2ueaAjJo

「おや、マミ。逃げ出すなんて君らしくもないじゃないか。どうしたんだい?」

 それを外から見ていたキュゥべえが驚き、声をかける。

「ねぇキュゥべえ。聞きたいことが、沢山あるの。でもそれよりも……、」

 ちらり、とマミはキュゥべえを一瞥するがその瞳は焦点が定まっているとは言い難かった。
 マミは一度変身をとき、制服のポケットから携帯端末を取り出し、ダイヤルする。

「事件です。場所は風見野市の自然公園で、女の子が一人倒れていて、息をしてないみたいなんです。
心臓も止まってるみたいで、えぇ。はい、五分くらいで来てもらえるんですね、分かりました。お願いします」

 端末をしまい、キュゥべえへと向き直ったマミの表情は暗い。

「君はそれでいいのかい?」

「私には、これ以上のことはしてあげられないわ。少なくともこれで同じお墓には入れてもらえると思うから……」

 目を伏せたマミはもう一度魔法少女へと変身する。

「あんまり長居すると警察の人が来ちゃうから、一緒に来てもらうわよキュゥべえ。聞きたいこと沢山あるの」

「どこへだい?」

「そんなの決まってるじゃない、結界の中よ」

 マミの右足には魔法のリボンが一つ結びついてる。

「考えたね、そのリボンを結界の中と繋げているんだね」

 彼女は言葉を返す代わりに寂しげに微笑んだ。



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