69: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:59:39.14 ID:x2ueaAjJo
そしてまた世界は宵闇へと切り替わる。
森林公園内部の先ほどいた場所から少しだけ遠い場所。
マミが足を付けた緑色をしたはずの地面はシャリッと音を立てて軋む。
「霜が、立ってるのね。アハッ、アハハハハハッ」
笑いながら腰を屈めて地に立つグリーフシードを掴み上げる。
「マミ、君らしくもないじゃないか。どうかしたのかい?」
「キュゥべえ。あなた、私が殺したはずじゃ……。そう、そういうこと」
驚きつつも、マミは何かを得心する。
「補充はいくらでも出来るとはいえああいうことは今後控えてもらいたいね。もったいないじゃないか」
「うふふ、そうね。私は、私なりのやり方で魔法少女を救うことにするわ。もう誰も、こんな悲しい真実を見なくてもいいように、ね」
薄らと笑うマミには、これまでにはあったはずの何かが足りなくなっていた。
「だから、宣戦布告、よ。これからはこの街に魔法少女は私一人で十分だわ。さようなら」
撃鉄が、もう一度落ちる。
銃声はしなかった。ただ、白い肉片が霜が立つ地面に広がる。
シャリッと音を立ててマミは夜の闇へと消える。
彼女が最後に撃ち抜いたのは本当にキュゥべえだったのか。それとも果たして――、
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