過去ログ - 【咲-Saki-】咲「お姉ちゃんまでプラマイゼロをやりだした」
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17: ◆jBL8Qe1.Ns[sage saga]
2014/12/06(土) 19:45:57.73 ID:JcuoG++s0

…雨に濡れても綺麗なんだなあ。

呼びとめられて振り返った先には、今日三度目の美少女の姿があった。
傘も差さずに追いかけて来るなんて、よほど重要な用事なのだろうか?


和「三連続プラマイゼロ、わざとですか?」


…偶然だと答えることも出来る。
先のことを考えれば、偶然ということにした方が良いだろう。

けど、この少女に対して嘘をつくことがためらわれた。

結果、私は小さな嘘をつくことにした。


咲「私が打つと、いつもあんな風になっちゃうんです」


偶然であるとも、狙っているともとれる言い方。

もっとも、牌譜を見れば狙っていることは一目瞭然なのだが。
この少女はそれなりに他家の手牌や切り順を見ているように思えた。
おそらく、手を崩したこと、差し込み、安手での和了り、大体分かっているだろう。


和「な、なんで、そんな打ち方…してるんですか?」


…なんでだろう、この子には嘘を言いたくない。
けど、本当のことを言うべきなんだろうか?


咲「…風邪、引きますよ」


迷った結果、質問に答えず、背を向けて歩きだすことにした。


和「もう一回…もう一局打ってくれませんか!?」


必死で叫ぶ少女に対して、私は、振り返り、曖昧な笑顔を向ける。
そして、今度はちゃんとした答えを返すことにした。


咲「ごめんなさい、私は――麻雀、それほど好きじゃないんです」


この時私は、『麻雀は嫌い』だと、言うつもりだった。
なぜ、いつも言ってるとおり『嫌い』だと言えなかったのか、この時の私にはわからなかった。



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