過去ログ - 【咲-Saki-】咲「お姉ちゃんまでプラマイゼロをやりだした」
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31: ◆jBL8Qe1.Ns[saga]
2014/12/09(火) 19:04:26.75 ID:LYBRLxah0

【図書室】

清澄に入学して以来、私はよくここを利用する。
お姉ちゃんはあまり近づきたがらないけど、蔵書も豊富で、私の好きなジャンルがこれだけの数置いてあるのはここ以外だと隣町の県立図書館ぐらいだ。
お姉ちゃんはわざわざ隣町まで行ってるけど、清澄に通ってるんだからここを利用すればいいのに。


図書委員「貸出中ですね…シリーズ丸ごと借りられてます」

咲「え?」


…おかしい、昨日返した時は全巻あったはずだ。
帰り際に次巻以降があることを確認したから間違いない。
雨にぬれるとまずいから借りるのは翌日にしようと思って借りないで帰ったのが失敗だったか。

しかし、全巻?
貸出制限は三冊までのはずだ。
全巻まとめて借りられているなんてことがあり得るのだろうか?


?「何が貸し出し中だって?」


…ああ、そうか、お姉ちゃんがここの図書館を利用しないのはこういうことか…


咲「…会長」

久「どれ…この本ならうちの部室にあるわよ、ついでに同じ作者の別のシリーズも」

咲「…で、条件はなんですか?」

久「あら、話が分かるじゃない。照から何か聞いてるのかしら?」

咲「お姉ちゃんがここの図書館を使わない理由、今分かりましたよ」

久「まあまあ、良いじゃない。学生議会長権限で議会用資料として借りてるから返却期限もなしよ、ゆっくり読んでくれていいわ」

咲「…麻雀部室で、ですよね?」

久「もちろん。ついでに麻雀を打ってもらいたい。ダメかしら?」


…正直、気乗りはしない。
お姉ちゃんと同じでしつこい勧誘を受けるのは目に見えている。
ただ、先ほどの発言からして、この誘いに乗らなければ、しばらくの間、目当ての本は読めないだろう。

先ほど会長は返却期限がないと言った。
ということは、私が応じるまで、私がこれから新しく読み始めるものも含めて、私の目当ての本すべてを無期限で麻雀部に留置することが出来るということだ。
残念なことに、県立図書館にも今読もうとしている本はない。
強行手段を取られた場合、私にとっての不利益は非常に大きい。

麻雀は嫌いだけど、家族麻雀でなければ打つこと自体は苦痛じゃない。
それに…あの子にまた会えるかもしれない。

リスクとメリットを天秤にかけて、私は誘いに乗ることを選択した。


咲「入部はしません、麻雀を打つだけです。あと、今回だけにしてください。次やったら私もここを使わなくなるだけですからね」


お姉ちゃんがいくら勧めてもこの作品を読もうとしなかったのは、ここにしかないってわかってたからなんだろうなあ…



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