12: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/12/08(月) 05:15:59.27 ID:LDvEDIsh0
「私は、伊織ちゃんと、亜美ちゃんと、律子さんを信じています。そんな仲間に囲まれている自分を、信じています。きっと、他の二人も」
顔を見ないまま、なるべく優しい口調で語りかける。
「すぐには難しいかもしれません、でも、その恐怖から目をそらさないで立ち向かうには、律子さんが律子さん自身を信じてあげなくちゃダメなんじゃないでしょうか?」
律子さんは、ただ私の話を聞いていた。
そして、顔を上げ、私の目を見つめている。
「信じて、それでもし失敗したら。終わっちゃうんですよ?」
私を映した瞳は、普段見せるプロデューサーとしてではなく、歳相応の少女の物だった。
なればこそ、私はお姉さんとして、ちゃんと向き合わなければならない。
「でも、そうならないように厳しいレッスンとかしてくれてるじゃないですか。それでダメなら、全員の力が及ばなかった、私はそう思います」
「あずささん……」
3人の力が及ばなかっただけじゃない、かと言ってプロデューサーである律子さんの力だけでもない。
私達は4人で竜宮小町。
失敗も、成功も、全て4人の物だ。
誰か一人だけの物じゃない。
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