17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/12/14(日) 18:11:19.59 ID:F6x1vvEx0
「高槻やよい、か。可愛らしくて、素敵な名前だね。やよいちゃんって呼んでもいいかい?」
「は、はい。……あの、お兄さんは?」
「うん?」
「お兄さんの、お名前は?」
「ああ……ごめん。俺、名前がないんだ」
「え?」
「だからみんな、俺のことはプロデューサーって呼ぶ。アイドル事務所でプロデューサーをやってるから」
名前がないって、どういう意味なんだろ?
よくわからないけど、とりあえずこのお兄さんはプロデューサーって呼んでほしいみたい。
アイドル事務所って、すごいなぁ。プロデューサーってどういうお仕事か知らないけど、名前からして強そうだなぁ。
きっと私みたいにどうしようもない子とは、ぜんぜん違う世界の人なんだろうなぁ。
「じつはね、今もお仕事中なんだよ」
私がほかのことを考えていると、プロデューサーさんは急にそんなことを言いました。
「お仕事? プロデューサーっていうお仕事ですか?」
「うん、そう」
「この公園でですか?」
「べつに公園だからじゃないよ。きみが、やよいちゃんが、公園にいたから。公園でお仕事することになったんだ」
「?」
私は、首をくいっと傾けました。
私の頭はあんまり良くないので、プロデューサーさんが言ってることがわかりません。
でもなんとなく、プロデューサーさんは、私になにか用があるみたいだってことは、わかりました。
そしてすぐに、それが正解だって知らされます。
「やよいちゃん、アイドルになってみる気はないかな?」
「……?」
私は首を傾けすぎて、ちょっと痛くなりました。
それで、プロデューサーさんが言ったことをゆっくりのみこんで、それから……
「えええええええええええっ!?」
すっごくびっくりしました。
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