21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/12/14(日) 18:23:10.46 ID:F6x1vvEx0
◇◇◇◇◇◇
涙が止まったのは、もう夕焼けがすっかり消えて、空が暗くなっちゃってからでした。
「……ありがとうございました、プロデューサーさん」
「すっきりした?」
「はい、ちょっとだけ」
「そっか。もしかして、いつもこの公園に?」
「そうです」
「いつも泣いてるの?」
「……はい」
私は服の裾をぎゅっと握って、また泣きそうになっちゃうのをがまんします。
するとプロデューサーさんはベンチから立ち上がりました。
もう帰っちゃうのかと思って、私はすごくあわててプロデューサーさんを見上げます。
でもプロデューサーさんはすぐに振り返ると、そのまま私の前でしゃがんで、そして。
「笑ってごらん」
「え?」
「にっこり笑ってごらん。それが、きみの魔法だ」
「え、あの……」
「弟たちに、お父さんお母さんに、お友達に、先生に、……笑ってごらん」
言いながらプロデューサーさんは、にっこり笑います。
私はとまどいながら、プロデューサーさんに言われるままに笑ってみます。
に、にこ……
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