30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/12/14(日) 19:29:40.80 ID:F6x1vvEx0
「やよいちゃん。キミには他の人に無い特別な力がある。そしてやよいちゃんにとっての“呪文”が、笑顔だったのさ」
「え、えっ……」
「いくらなんでも、笑ってるだけでみんなが急に優しく接してくるなんておかしいだろう?」
「……でも」
「だから……そう、“だから俺がここにいる”。警告のために」
プロデューサーさんがなにを言っているのか、私にはさっぱりわかりませんでした。
でも、プロデューサーさんの顔はとってもマジメで、冗談とか、そういう感じじゃないってことは、わかりました。
私にはへんなチカラがあって、だからそれをどうにかするためにプロデューサーさんがここに来てるんだって、わかりました。
私が今日体験した、素敵な世界をなんとかするために、ここに来てるんだって、わかりました。
だから、私は……
「無駄だ」
プロデューサーさんににっこり笑いかけた私は、だけどプロデューサーさんの怒ったような顔に、返り討ちにされちゃいました。
その表情にびっくりして、思わず一歩、後ろに下がっちゃいます。
「キミの力は、キミの魔法は、そんな都合のいいものじゃない。他人に優しさを強要するようなものじゃない」
「でも、みんなは……」
「もしも今日、周りのみんなをやよいちゃんの思い通りに操れていたとすれば、それはやよいちゃんとみんなが優しかったからだ」
「え?」
プロデューサーさんは、やっぱりキャッチボールするくらいの距離から、じっと私を見つめます。
「やよいちゃんの魔法は、『人を幸せにする』という魔法だ。それ以外のことはなにもできない」
「……人を、幸せにする?」
「そうだ。やよいちゃん、人が人を幸せにするために必要な最低条件はなんだと思う?」
「え……」
「それはね、人を幸せにしようっていう本人が、幸せであることさ」
私はゆっくり、足から力が抜けていくみたいにゆっくり、ベンチに座りました。
なんだか、立っていられなくなったからです。
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