過去ログ - キノの旅SS 「踏襲」 「ボイスレコーダーの国」
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17:カノン[saga]
2014/12/11(木) 21:22:56.75 ID:hy69iKD20

「そうそうその調子。」
エルメスがおだてて、
「それじゃあ行こうか。」
キノがエルメスに跨ってスターターに足をかけた時、
以下略



18:カノン[saga]
2014/12/11(木) 21:25:59.89 ID:hy69iKD20

そして再生ボタンを押してちょうど三分になるかという時に、キノの顔が和らぎました。
「終わった?」
「うん。ちょっと待って。」
そう促すとポケットから自分がもらったレコーダーを取り出して赤い丸を押すと、
以下略



19:カノン[saga]
2014/12/11(木) 21:27:56.55 ID:hy69iKD20

キックスターターでエンジンをかけるとくぐったばかりの門へ向かいます。
「どうして来た方へ行くのさ?」
「反対側の門扉も木製とは限らないからね。もしこの爆弾で壊せない様な扉だったら面倒なことになる。」
「流石、次は本物の大歓迎だといいね。」
以下略



20:カノン[saga]
2014/12/11(木) 21:30:10.20 ID:hy69iKD20

バンッ!バンバンッ!
残念そうな一言のあと、リヴォルバーの銃声が三つ続き、城壁の上からライフルタイプのパースエイダーが三つゴトンと音を立てて下に落ちてきました。
『ヒッ!』
五つの悲鳴が聞こえるよりも早く、
以下略



21:カノン[saga]
2014/12/11(木) 21:32:09.84 ID:hy69iKD20

『ひいいいいいいいいぃぃぃ!!』
同じような悲鳴をあげながら散り散りに逃げては腰を抜かし、その中の一人がブルブル震えながら機械をポケットから取り出すと門が開いていきます。
「僕が通ったらすぐに閉じてください。」
キノが指示を出し、
以下略



22:カノン[saga]
2014/12/11(木) 21:36:13.65 ID:hy69iKD20

なだらかな草原を、エルメスに乗ったキノが走っていました。
「キノ、それでどういう訳だったのさ?」
「あぁ、シズさん達は今も定住出来る国を探しているって。国政が落ち着いていて、人柄も良いような。それで、ある日あの国を訪れた。」
「それでそれで?」
以下略



23:カノン[saga]
2014/12/11(木) 21:38:23.67 ID:hy69iKD20

「それだけって?」
「なんか隠してない?もしかして愛の告白とか?」
「まさか。どうしてさ。」
「聴き終わった後、少し嬉しそうだったじゃん。」
以下略



24:カノン[saga]
2014/12/11(木) 22:13:23.21 ID:hy69iKD20

『踏襲−What does the boy choose?― a 』


よく晴れた日の太陽が一番高く昇る頃、一軒の家の庭で子どもが一人遊んでいた。
以下略



25:カノン[saga]
2014/12/11(木) 22:15:16.78 ID:hy69iKD20

結局母親が帰ったのは遊ぶのを止めて、おやつを食べて、また遊んで、太陽が沈みかけた頃だった。
ボロボロのバギーに乗った白い髪に緑色の瞳をした女性で、後部座席には手榴弾だとかロケットランチャーのような物騒なものをいくつもシートを被せて隠して載せてある。
門柱にぶつけそうな勢いでエンジンをヴンヴンと唸らせたまま敷地内へバギーをすべり込ませる。



26:カノン[saga]
2014/12/11(木) 22:16:47.57 ID:hy69iKD20

「母さん!ど、どうしたの!」
母親が無事に帰ってきた安心よりも驚きが先に声に出る。
「乗りなさい!早く!」
普段見せない母親の態度に男の子の体が硬直する。
以下略



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