過去ログ - キノの旅SS 「踏襲」 「ボイスレコーダーの国」
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カノン
[saga]
2014/12/11(木) 20:42:09.82 ID:hy69iKD20
問題なく出国して、しばらく車を走らせた後、森の入口に止めて、大きなリュックを取り出しました。
乱暴に地面に転がされたリュックは何回転かして止まり、男がふたの部分を開きます。
出てきたのは男の子でした。
「ここでお別れだ。」
以下略
4
:
カノン
[saga]
2014/12/11(木) 20:43:45.38 ID:hy69iKD20
「ダメです。私達の受けた仕事はあなたを国外に出すことだけです。」
女性が抑揚なく言いました。
「お願いです。どうか、こんなところで放置されては飢え死んでしまいます。」
「この森の中をうまく生きれば、死ぬことはありません。」
以下略
5
:
カノン
[saga]
2014/12/11(木) 20:46:11.23 ID:hy69iKD20
「待ってください!僕と、取引をしてください!」
子どもが叫びました。
男が呆れて、
「あのなぁ、取引っていうのは――
以下略
6
:
カノン
[saga]
2014/12/11(木) 20:47:47.05 ID:hy69iKD20
そうして短い間、黄色い車の中は三人になりました。
最初に着いた国は、軍事国で、兵隊の給料が良かったので、女性はそこで子ども売りました。
報酬は子どもの給料10年分で、たくさんもうけました。
以下略
7
:
カノン
[saga]
2014/12/11(木) 20:49:52.85 ID:hy69iKD20
『ボイスレコーダーの国−Fortune comes to a merry home−』
なだらかな草原を一台のモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が走っていた。
まばらに花を咲かせているものもあるが道らしき道はない。どれも背が低く、走行に問題は無いがすでに踏み潰された跡が続いているのでその上を走らせている。
以下略
8
:
カノン
[saga]
2014/12/11(木) 20:52:15.98 ID:hy69iKD20
「キノ、見えてきたよ。」
モトラドが旅人に声をかけます。
「僕にはまだ見えないよエルメス。どんな風に見える?」
キノと呼ばれた旅人が尋ねます。
以下略
9
:
カノン
[saga]
2014/12/11(木) 20:56:09.87 ID:hy69iKD20
建物に入ると人の姿は見えず、机が一つと椅子が向かい合うようにして二つ。その向こうに頑丈そうな扉が一つありました。
「キノ、机の上に何かあるよ。」
エルメスに言われて机に向かうと、何やら機械が一つと、紙が一枚置いてあり、紙には機械の三角マークを押すように書いてありました。
大体なんなのか予想が付いたので警戒なく押します。そして半分予想が外れました。
以下略
10
:
カノン
[saga]
2014/12/11(木) 21:03:21.17 ID:hy69iKD20
「はい、結構です。最後にこれの説明を。」
そういって青年が出したのは丸くて白い例のやつでした。
「城壁に埋まっているのと同じものですね?」
「気づかれましたか?そうです。小型のレコーダーなんですが、赤い丸を押すと録音が開始されて、三分記録することが出来ます。途中でやめたい場合はもう一度赤い丸を。
以下略
11
:
カノン
[saga]
2014/12/11(木) 21:05:50.73 ID:hy69iKD20
そう言って門の前に移動すると、青年がポケットから小さな機械を取り出しました。
「これはリモコンです。電波を飛ばして、機械の力で楽に門を開けます。では、スイッチを押します。」
すると、
『ようこそ我が国へ!』
以下略
12
:
カノン
[saga]
2014/12/11(木) 21:08:20.83 ID:hy69iKD20
「これじゃ宿の食事も期待出来ないね。」
「そうだね、正直な感想として美味しくなかったし、残念だよ。」
悪くない気分で入国したキノは早い時間に着いたこともあって宿をとる前に食事に行きました。
頼んだのは野菜のスープとパン、食後のお茶。
以下略
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