23: ◆FLVUV.9phY[saga]
2014/12/13(土) 15:48:57.40 ID:wNG2bU3Bo
☆
黒い液体の入った透明なグラスが視界の上から降ってきた。
「落ち着いたか?」
「えぇ、ありがとう」
アイスコーヒーの入ったグラスを杏子から受け取り、合わせてお礼をいう。
「そんで、何があったのさ? 話してくれんだろ?」
ベッドに座った私の横に杏子はドカッと腰を下ろす。
その粗雑な動作は、だけれど心地よいものだ。
「ラーメン……」
「あぁ? 腹が減ってアンナンなったとか言うつもりか?」
「ち、違うわよ。ただ、せっかく約束してたのに、行かないのも勿体ないかと思ったのよ。
それに、ただ話すよりは食べながらのほうが……、」
控えめにコーヒーを啜りながら、そこまで言うと、ぐぅと大きな音が鳴った。
杏子のお腹の音らしい。
「あぁ、確かにあたしも腹減ってんだったよ。思い出したら余計空きっ腹になってきやがった」
あまりにも自然体なその姿に心がほぐれる。
「今日はおごるわ」
「おっ、マジか! やりぃ!」
31Res/28.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。