過去ログ - 京太郎「扉のこちら側」
1- 20
61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/14(日) 01:50:10.53 ID:QcmbvjXlo



「昔々、あるところに一人の女の子がいました」


「その女の子は何でもできる……というワケではありませんが」


「別に一人でもそれなりにやっていける。そういう娘でした」


「一人でやっていけるが故に、そこで完結した世界」


「誰にも干渉されず、自ら誰かに干渉することを望まず――」


「彼女は独りぼっちでした」


「けれども不自由ではありませんでしたから」


「そのことを気に留めていませんでした」


「でも、転機は訪れます」


「彼女に手を差し伸べてくれる人たちがいたんです」


「本当に偶然で、大した事のない理由での邂逅」


「接点だってなくて、関わり合いになるはずなんてなかった」


「でも、その人たちは『独りぼっちは寂しいだろ』って」


「完成されきった世界から、彼女を連れだしたんです」


「勿論、閉ざされた世界から出て初めての感覚に戸惑いましたけど」


「決して不快なんかじゃなくって、寧ろ」


「――温かくて、幸せだった」





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
115Res/62.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice