過去ログ - P「天海春香は笑わない」
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13: ◆VeVueAKr8Y[saga]
2014/12/16(火) 00:11:56.51 ID:CDIukalho

「はい、基本的には苗字にさん付けですね」

「私はそれだとなんか嫌だから春香って呼んでってお願いしたんですよ!」

「他に名前で呼んでる子は? というかぶっちゃけ765プロってみんな仲いいの?」

定番ネタだけど、持って行き方が流石かなぁとかそんなことを思っていた。

「そうですね、あとは――」

千早ちゃんが答えようとした瞬間、私たちを照らしていた照明が消えた。

「――え?」

三人の声が重なった。

私と千早ちゃんが座る椅子の丁度真上。
私たちを照らしていた大きな照明が、光を失いこちらに近づいてくる。

「死んだ」と思うのと同時に、頭の中に声が響いた。


『体を借りるよ』


ふっと力が抜け、視界がなんだかおかしくなる。

「大丈夫かい? 千早ちゃん」

そいつが表にいる時の景色は、モニターで見るような……何かを通して見るような感覚だった。

そして今目に映っているのは、千早ちゃんを抱きかかえ、落ちてきた照明を見下ろす、という景色だった。

その場にいた全員が言葉を忘れたように私じゃない私を見ていた。

「こういう場合、収録ってのはどうなるんだい?」

ぽかんとしている司会者さんに尋ねる。

「え? いや……ってそんなことより怪我はッ?」

「うん? 見ての通りぼ……私も千早ちゃんも平気だよ?
アイドルのレッスンも舐めちゃあいけないってことさ」

そいつは笑っていたが、落ちてきた照明のガラスに映る笑顔は左右非対称の変な顔だった。


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