過去ログ - 「キョンと付き合ってみんなの出方をみるわよ!」
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75:名無しNIPPER[sage]
2015/01/06(火) 18:28:20.29 ID:pbKRx+4F0
呆然とみつめるみくるにハルヒは続ける。

「そうそう!これ見て!これ!」

ハルヒはそう言ってみくるに自分の手の甲を見せた。

そこには指輪がはめられていた。

ショーウィンドウを眺めながら朝食のクロワッサンを食べると絵になるような高級装飾店のものだ。

「………指輪ですか?」

みくるは不愉快さを隠さずに指摘する。

「そうよ!前にキョンがあたしに買ってあげたいって言っていた指輪を買ってきたの」

「…だからデパートの紙袋を持っているんですか?」

「これ?これはみくるちゃんへのお土産!はい!」

そう言ってハルヒは紙袋をみくるに差し出した。

みくるがそれを受け取らないでいると、

「もしかして遠慮してるの?だったら遠慮はいらないわ。デパートで喪服を買ったついでだもの」

ハルヒはそう言って微笑んだ。

「準備万端なんですね………」

みくるは小さな声で反発する。

「当り前よ!キョンくらい財産があると色々大変なんだから!それにキョンも一回もお見舞いに来ないような薄情な両親とかには財産を遺したくないだろうし………だから遺言を残して欲しいんだけど、とりあえず、まだ死んでなくて一安心よ」

「お金………そんなに大事ですか?」

朝比奈みくるは泣きそうな声でハルヒに問いかける。

「当り前よ!なにを言ってるのよ」

ハルヒは平然とそう答えた。

「………ごめんなさい。気分が悪いんで帰ります」

朝比奈みくるはふらふらと立ち上がった。

「あら?大丈夫?今日はゆっくり休むのよ」

みくるはハルヒの呼びかけに返事はなく、みくるはそのまま背中を見せた。

「あ!お土産を忘れてるわよ!………おーい!」

ハルヒが声をかけてもみくるは振り返ることなくその場を立ち去った。

「変なみくるちゃん。よっぽど体調が悪かったのかしら?」

ハルヒは納得いかない風にそう呟き、朝比奈みくるの背中を見送った。


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