過去ログ - 「キョンと付き合ってみんなの出方をみるわよ!」
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87:名無しNIPPER[sage]
2015/01/08(木) 03:53:55.09 ID:jUSZVAH20
「何を読んでいるんだ?」

長門が昨日までと違う本を読んでいることに気が付き質問をする。

「これ」

長門はそれだけ言うと本の表紙を見せる。

その本は、大ベストセラー作家が渾身の執筆をしたノンフィクションだった。

歯に衣着せぬ言動を売りにしていた芸能人の最後を看取った未亡人を主役にした作品だ。

「あっ!それ知ってますぅ!!」

反応したのは朝比奈みくるだ。

「この前テレビで再現ドラマをやってた奴ですよね」

朝比奈みくるによれば、その芸能人の我がままやテレビでは窺えない弱い部分を書き連ねながら、
それに対して献身的に、かつ、壮絶な看護・介護をした未亡人の愛の記録だという。
そして未亡人との出会いにより、彼も人生の最後に真実の愛を知ることが出来たという。

「わたし、あれを見ながら泣いちゃいました。本当の愛ってすごいなぁ……って」

一通り熱弁を奮った朝比奈みくるの目は再現ドラマを思い出したのか多少潤んでいた。

「んふっ。女性心をくすぐるのでしょうか、涼宮さんもそれをみて随分とはまった様ですよ」

古泉が微笑みながら続ける。

「本に留まらず、インターネットも使って調べていましたし」

「聞く限りではハルヒの好みそうなジャンルではなさそうなのだが----」

キョンは呆れた様にそう言ってから、何かに気が付いたのか動きが止まった。

「なぁ?インターネットの悪い情報に毒されたりしないのか?」

「ご安心を。本の内容もネット上の情報も彼女があなたに望むようなものではありませんから」

古泉は優しくキョンに微笑んだ。

キョンはというと、真実気持ちが悪そうに、

「なんで俺に対してなんだ」

そう言って古泉から視線をそらした。

みくるはという少々考え込んだ後に呟く。

「でも、有名作家さんが責任をもって調べて書いたノンフィクション以上の情報がネットに上がっているとは思えないんですけど……」

「ネットなんていい加減なものですからね。ハルヒと同じですよ。ハルヒの場合は実現してしまいますが」

キョンはみくるにそう声をかける。


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