過去ログ - 八幡「嘘だろ……小町が……?」
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22: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:23:51.55 ID:k8MZNwpIo
雪乃「意外ね。あなたが素直に謝るなんて」

八幡「一応自分を客観視できるくらいは正気を取り戻しているからな」

雪乃「そう。それで、どうして? どうしてあなたはわかっているのに、行動に移さないの?」
以下略



23: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:24:21.81 ID:k8MZNwpIo
八幡「小町が死んだのは俺のせいだ……」

八幡「俺があの時、忘れ物をしなければ……」

八幡「俺のせいだから、小町の人生を奪ったのは俺だから……」
以下略



24: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:24:54.15 ID:k8MZNwpIo
雪乃「……そこまでわかっているのなら十分ね」

八幡「……?」

雪乃「あなたは自分を許してもいいと思うわ」
以下略



25: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:25:22.73 ID:k8MZNwpIo
両親は基本仕事で家におらず、家に帰ると一人がデフォルトになってしまった。

八幡「はぁ……」

ふと、何かが目に付く。今、一瞬視界に入ったものはなんだ?
以下略



26: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:26:10.84 ID:k8MZNwpIo
映し出されたのは数年前の光景。小町が中学に入学したあたりだ。まだあどけなさが残る姿のせいで、目の奥がツンとなる。

映像に映る小町の顔はいつも笑顔だった。父親と母親の声が外から聞こえて、本当に愛されていたんだなって思う。

にゅっと、腐った目の男が映り込む。てか俺じゃねぇか。
以下略



27: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:32:39.91 ID:k8MZNwpIo
映像は一時間にも及び、最後は小町の総武高の制服姿だった。

その瞬間、あの日の記憶がよみがえる。

俺が戻った時、小町の目は半開きで、真新しい綺麗なはずの制服は真っ赤な血で汚れていて、腕は変な方向に曲がってしまっていた。
以下略



28: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:33:22.26 ID:k8MZNwpIo
八幡「……守れて……ないじゃねぇか……」

八幡「くそっ……くそっくそっくそっ!!!」

八幡「ごめん……ごめんな……」
以下略



29: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:34:09.97 ID:k8MZNwpIo
小町『えっへん』

小町『いやー小町も明日から高校生になるわけですが』

小町『ここで小町は今まで育ててくれた家族のみんなにお礼を言いたいわけなのです』
以下略



30: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:34:56.94 ID:k8MZNwpIo
思わず停止ボタンを押す。少し遅れて小町の動きが止まる。

八幡「日付……」

右下に表示されているのは小町の命日の一日前だ。つまり――
以下略



31: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:35:41.71 ID:k8MZNwpIo
小町『いやー、何だかんだ言ってお兄ちゃんにはいっぱい迷惑かけちゃってるよね』

小町『お節介ばっかり焼いてるせいで、それが逆に迷惑になってることも多いんだろうな〜』

小町『でも、やっぱりそれができるのって、お兄ちゃんが小町のお兄ちゃんだからなんだよね』
以下略



32: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2014/12/15(月) 09:36:13.26 ID:k8MZNwpIo
八幡「何言ってんだよ……」

こんなことを考えていたなんて、思いもしなかった。

いつだって小町は俺の妹で、俺には生意気な口を聞いて、でもどこか俺のことを認めてくれていて、そんな小町が俺は……。
以下略



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