過去ログ - 【安価&コンマ】花村「ありとあらゆる肉体を貪りつくすよ!」4
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696: ◆yrrWowwxP2[saga sage]
2015/04/05(日) 02:32:06.19 ID:OAbBbrMlO
幼時#2

夜助「珍しいな。お前がひとりでいるなんて」

盾子「……おねえちゃんが、いなくなっちゃうんだって」

夜助「は?」

盾子「おねえちゃんが、べつのいえのこになっちゃうって……わたしたちがあかちゃんのころから、決まってたんだって」じわっ


……ああ、また、夢を見ているのか。
俺が小学生になったばかりの春の日に、はじめてそれを聞いたんだ。


夜助「何でまた」

盾子「わかんないよ。親戚のおばあちゃんがきめたってことしか、聞かされてないんだもん」

夜助「……遠くに引っ越すのか?」

盾子「ううん。となりのまちだって。……でもね、小学校がばらばらになっちゃうの」ぐす ぐすっ

夜助「泣くなよ」

盾子「ひどいよ……今までずっと一緒だったのに……ごはんもおふろもねるときもずっと一緒だったのに」

夜助「……いま、あいつはどこに?」

盾子「新しいおうちのとこ……どようびとにちようびはむこうにいって、なれるようにするって……」

夜助「……大変そうだな」


本当はもっといろいろな事を言いたかったはずなのに、その程度の言葉しか出てこなかった。
あの頃からもっときちんと言葉に出来ていたら、あいつがあんな奴になったりはしなかったんだろうか?
もう少し、絶望から引き離せてやれたんだろうか……


ピピピピピッ

松田「……?」


携帯から受信音が鳴った。
枕元においてあったそれを手にとる。

深夜2時か。
メールは、霧切からか……確か昼にも連絡があったが、その件か?

俺はメールを開き、読み進めて悟った。
辛うじてまともな方だと思っていた霧切も、けして俺個人の味方にはなり得ない。
人手はありがたいが、このながれでここにこいつが来るのならば、こいつも恐らくは江ノ島を許さないだろう。
……やはり、俺は俺で進めるべきことを進めておいた方がいいか。

幼時2/終

PCと体調の不調が続いていたので小ネタというか過去話でした。
ラストの松田のとこは今の進行中のとこからちょっとだけ時間が進んでますが余り気にしないでください。


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