過去ログ - 【安価SS】海未「あなたたちとともに歩いていけるなら――」その4
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名無しNIPPER
[saga]
2014/12/29(月) 20:35:47.49 ID:f9GdpnVN0
うみパパ「私にも同じようなことを考えた覚えがある」
海未「……お父さんもですか?」
うみパパ「ああ……お前と同じように、サボったこともある」
海未「……」
うみパパ「信じられないか?」
海未「はい……」
うみパパ「ははは、それはそうだろう。お前の前では剣道ばかりしていたからな」
海未「……そうですね。父さんとの思い出は、全て剣道に詰まっていますね」
うみパパ「自分自身でも自覚しているが、私は不器用な男でな。お前にも、お前の姉さんにもどう向き合っていいのか分からなかったんだ」
海未「……」
うみパパ「だからと言うわけではないが、ちょうどいいことに私には剣道がある。ならばそれをキッカケにでも出来ればと、姉さんが生まれた頃に思ったよ」
海未「そうだったんですね……」
うみパパ「……すまないな、海未の人生を私たちが決めるようなことになってしまって」
海未「……いえ」
うみパパ「まだ期限までしばらくある。ゆっくり考えるといい」
海未「ありがとうございます」
海未(そうでしたね……私とお父さんの思い出は全て剣道なんですね)
海未(つらく厳しい練習もがんばってがんばって、お父さんに褒められた時は本当に嬉しかった……)
海未(そのとき初めて思ったんです。がんばってきてよかった、と)
海未(……そう思うと、これまで悩んでいたことが少し楽になった気がします)
海未「……ありがとうございます、お父さん」
うみパパ「ふ、若いうちに色々な経験をしておくといい。海未の葛藤も、これからのどこかで役に立つ」
海未「……はい」
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