2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 06:41:26.32 ID:DL0z8tZuo
時折、確かめるように日記帳を開くことがあった。
記憶の残り香を抱いて、古い自鳴琴へ耳を傾けるように。
それが忘れたふりだということは、分かっていた。
たまゆらに起こった細波へ今一度揺られようと素足を沈める――ただそれだけに過ぎないことを。
記憶の始まる最初の日付は、仄かな白が空へ滲む晩秋に書き込まれている。
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